洗濯機の設置を引越し業者に頼むときに大切なのは、どこまでが作業範囲に含まれているかを見積もりの段階ではっきりさせておくことです。水抜きの手順を解説した記事は多くありますが、業者に任せる場合は手順そのものより、確認漏れによる追加費用や当日の設置トラブルを防ぐ視点が役立ちます。
この記事では、見積もり時に確認したい項目、新居で事前に見ておきたい設備、当日の立ち会いで確かめるポイントを順番に整理します。
業者に頼める洗濯機作業の範囲
洗濯機の取り外しと設置は、多くの引越し業者で基本作業またはオプションとして受け付けています。ただし、どの作業が基本料金に含まれ、どこからが追加料金になるかは業者やプランによって異なります。
基本作業とオプション作業の違い
一般的には、洗濯機を運んで置き場まで搬入するところまでは基本作業、給排水ホースの取り付けや部品の交換はオプションという扱いが多いとされています。見積書に「洗濯機設置」と書かれていても、中身が「置くだけ」なのか「ホースをつないで使える状態にする」までなのかで意味が変わります。
見積もりの際は、次のような点を担当者に口頭で確認し、見積書の記載とも照らし合わせておくと安心です。
- 旧居での取り外しと水抜きを誰が行うか
- 新居で給水ホース・排水ホースの接続まで行うか
- 部品が足りない場合に現地で調達・取り付けしてもらえるか、その費用はどうなるか
- ドラム式の場合、輸送用ボルトの取り付けと取り外しに対応しているか
これらを事前に聞いておけば、当日「それは別料金です」と言われて慌てる場面を減らせます。
設置作業を提携業者が行うケース
洗濯機やエアコンなどの電気工事を伴う作業は、引越し業者のスタッフではなく提携している専門業者が担当する場合があります。この場合、引越しの作業時間とは別に訪問時間が決まったり、作業員が別に来たりすることがあります。
在宅時間の調整が必要になるため、誰が何時ごろに来るのかを事前に確認しておくと予定を立てやすくなります。
見積もり前に新居で確認しておきたい設備
新居の設備が今の洗濯機に合っていないと、業者が来ても設置できないことがあります。内見や入居前の下見のタイミングで、洗濯機置き場まわりを確認しておくのがおすすめです。
防水パンと搬入経路のサイズ
防水パン(洗濯機を置く受け皿)の内寸と、洗濯機の脚の位置が合っているかを確認します。特にドラム式は本体の奥行きがあるため、防水パンに収まっても扉が開ききらない、廊下や脱衣所の入口を通らないといったことが起こりえます。
メジャーで防水パンの内寸と、玄関から置き場までの最も狭い通路幅を測り、見積もり時に業者へ伝えておくと判断がスムーズです。搬入できないと判明した場合の対応(吊り上げ作業など)も費用がかかるため、早めに相談しておくと選択肢が広がります。
蛇口の形状と排水口の位置
洗濯機用の蛇口の形状によっては、給水ホースをつなぐための部品(ニップルなど)が必要になります。今の住まいで使っていた部品がそのまま使えるとは限らないため、蛇口の写真を撮っておき、見積もり時に業者へ見せると確実です。
排水口の位置が洗濯機の真下にある場合は、本体を持ち上げる台やエルボ(排水口に差し込む曲がった部品)が必要になることがあります。こうした部品の有無は、設置当日にならないと気づきにくいポイントです。
引越し前日までにやっておくこと
業者に取り外しを頼む場合でも、前日までに自分で済ませておくと当日の作業が円滑になることがあります。メーカーの取扱説明書にも、運搬前の水抜きや準備の手順が記載されているので、事前に目を通しておくと安心です。
水抜きを自分で行うか業者に任せるか
水抜きを業者が行うか、依頼者が前日までに行うかは業者によって扱いが分かれます。前日までに済ませておくよう案内されることも多いため、見積もり時にどちらが担当するかを確認しておきます。
自分で行う場合は、蛇口を閉めてから給水ホースを外し、排水ホースに残った水を抜く流れが基本です。ホースを外すときに水が出てくることがあるので、タオルや洗面器を用意しておくと床を濡らさずに済みます。
付属品をまとめておく
給水ホース、排水ホース、ニップル、ドラム式の輸送用ボルトなどの付属品は、ひとまとめにして袋に入れ、洗濯槽の中や本体に貼り付けておくと紛失を防げます。輸送用ボルトを付けずにドラム式を運ぶと故障の原因になり、メーカー保証の対象外になるおそれもあるとされています。
ボルトを紛失している場合は、メーカーから取り寄せられることが多いため、引越し日が決まった段階で早めに確認しておくと安心です。
設置当日の立ち会いで確認するポイント
設置が終わったら、作業員がいるうちに実際に水を出して動作を確認するのが基本です。後から不具合に気づくと、原因が運搬中なのか設置後なのかを切り分けにくくなります。
水漏れとガタつきのチェック
蛇口をゆっくり開き、給水ホースの接続部分をタオルで触って水が漏れていないか確認します。あわせて本体を軽く揺らし、ガタつきがあれば脚の高さ調整を依頼します。水平が取れていないと、運転時の騒音や振動、故障の原因になります。
可能であれば、短いコースで一度運転し、排水まで問題なく行えるかを見ておくと確実です。
洗面所・脱衣所に作業員が入る前の準備
洗濯機置き場は脱衣所や洗面所にあることが多く、作業員が生活感のある空間に入ることになります。一人暮らしの場合は特に、下着やタオル、洗面用品などを事前に箱へしまっておくと、作業中に気まずい思いをせずに済みます。
作業スペースが片付いていれば作業員も動きやすく、設置の時間短縮にもつながります。作業員の対応や清潔面への配慮が気になる方は、業者選びの段階から確認しておくと安心です。
不具合に気づいたときの連絡
設置後に水漏れや異音に気づいた場合は、できるだけ早く業者へ連絡し、状況を写真や動画で残しておきます。国土交通省の標準引越運送約款では、荷物の一部滅失や毀損についての業者の責任は、荷物の引渡しから3か月以内に通知しないと消滅すると定められています。
実際の補償の範囲は各社の約款や契約内容によって異なるため、契約時に渡された書面もあわせて確認してください。
まとめ
洗濯機の設置を業者に頼むときは、作業範囲、新居の設備、付属品の3点を見積もりの段階で確認しておくことが、当日のトラブルを防ぐ近道です。特に「設置」がどこまでを指すのかは業者によって違うため、ホースの接続や部品の手配まで含まれるかを具体的に聞いておきましょう。
当日は作業員がいるうちに通水と運転を確認し、脱衣所まわりの私物は事前に片付けておくと安心です。作業スタッフの体制や清潔対策も含めて業者を選びたい方は、清潔スペックで比較するページも参考にしてください。